【書評】宗教について学ぶ【眠れなくなるほど面白い 図解 世界の宗教】

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日記

宗教って何?
世界の人は宗教とどうかかわっているの?

といった内容を解説しています。
図も多く、内容も初学者向けでわかりやすかったです。
後半は、3大宗教以外の記載があり、個人的に学び多い内容でした。
高校倫理をちゃんと学んだ人にとってはちょっと退屈な部分もあるかと思います。

内容紹介

hindu deity figurine on blue textile
本書について

・テーマ:各宗教の紹介・概要説明
・難易度:★☆☆☆☆
・読了時間:約3時間

キリスト教、イスラム教、仏教をはじめとした、宗教の成り立ち、概要、なぜ争いが起こるのか、について図解でまとめられています。

内容説明、目次が公開されていますので紹介します。

内容説明

宗教の世界は謎だらけ!キリスト教、イスラム教、仏教、神道、ヒンドゥー教、ユダヤ教、シーク教、儒教、道教、ジャイナ教、ゾロアスター教、バハーイ教、新宗教。世界の大宗教をまとめてイッキに解説!教義、教典から歴史まで大宗教の中味がわかる!

目次


第1章 キリスト教―イエスが説いた神の愛(起源―教祖イエスの生涯って、どんなものだった?;教義―イエスはどんな教えを説いたの? ほか)
第2章 イスラム教―アッラーへの絶対的帰依(起源―ムハンマドが受けた啓示って、どんなもの?;教義―ムスリムが信じる六信って、いったい何? ほか)
第3章 仏教―ブッダが悟った人生の真理(起源―ブッダはどのようにして悟りを開いたの?;起源―ブッダの得た悟りって、どんなものだった? ほか)
第4章 神道―森羅万象が神の民族宗教(起源―神道はいつごろ、どのように成立した?;起源―神社の神さまと日本の歴史はどうつながる? ほか)
第5章 世界のそのほかの宗教―土着の宗教から新宗教まで(ヒンドゥー教・起源―ヒンドゥー教って、いったいどんな宗教?;教義―なぜヒンドゥー教にカースト制度が関係する? ほか)

エヴァンゲリオンが好きな方は第1章でニヤリ()とするかもしれません。
そもそもエヴァンゲリオン=福音という意味ですし。

お寺と神社の違いを知らない勢でしたので、
第3章と第4章にて仏教と神道の関りについて知ることができました。
結局は国家事業だったのだなぁ……。

第5章にて世間にはいろんな宗教があることを知ることができます。
中でも、バハーイ教は現代向け宗教だと思い興味を持ちました。
教えの一部を紹介します。

  • 人々はすべて一つの地球家族
  • 真理は自らの手で探す
  • あらゆる偏見を排除する
  • 男女は平等の機会、権利、人権を持っている
  • 貧富の差の排除 などなど……

感想

Buddhism, Monk, Temple, Panorama, Buddhist, Meditation

おととしは哲学、去年は宗教、今年は仏教がマイブームです。
宗教というセンシティブな内容を扱うのはいかがなものかと思うところもありましたが、折角ですので思うところ書いてみます。

日本人、宗教に免疫がないように思います。
本書を読むことで宗教を訝しむ方(2年前の私含め)に、少しでも宗教を理解していただけたら幸いです。
元はと言えばどの宗教も、善く生きるために、幸せに生きるために、ということが発端なのではないでしょうか。
各宗教、いいこと説かれているな~と思います。
ひとつの面からだけでなく、広い視点で自分にとって良いことを学んでいくことが大切だと思います。

そもそもですが、みんなが全く宗教に興味ないというわけではないと思います。
「~するとバチが当たる」と言われたり、思ったりすることはしばしばあるでしょう。
本書にも記載がありますが、
“正月は初詣して、先祖供養して、クリスマスやハロウィンを楽しむ重層信仰が日本の文化的特徴”
とあり、興味がないという方も宗教と密接に関わりがある、と言えるのではないでしょうか。

特に日本において広まった仏教シリーズは、飢饉、地震、大火、疫病などが日常の世界でなぜ生きているのか、何のために生まれたのかを説いたものが流行したと考えています。
「念仏を唱えたら来世でSSR(極楽浄土)確定!!」など誰でも理解・実践できて、今はとりあえず捨ての世界だから……的な人を救う宗教です。

現代であれば少なくとも物質的には満たされた世界であり、悩みと言えば、人間関係やお金、仕事についてが多いかと思います。
その視点で見ればズレがあるように思われるかと思いますが大丈夫です。
なんと釈迦はこれら現代人の悩みについてもどのように向き合えばよいか、ということも説かれています。
ですが現状日本人は葬式くらいでしか仏教と関りがなように思います。
しかも戒名・読経50万円~、月命日でちょっと手を合わせて、毎月サブスク形式で一万円~、では廃れていくのではないでしょうか。
せめて法事などで、仏教について語ってもらえたりしたら変わるのではないでしょうか。
(たまたま法事で来るおじゅっさん(住職さん)が、あのあれなだけだったらあれですが)
時代が変われば人の考え方や宗教も変わるべきなのかもしれません。
(というか流行った宗教自体がその時の世相を反映しているのだと思います)

幸せとは、という問いについては、お金や資産、モノは比べていたらキリがありません。
その点、命に関して言えば、誰しも事故や寿命はいつくるかわかりません。
5000兆円持っている人も、長生きしてせいぜい120歳かそこらでしょう。
(コールドスリープして未来の技術や医療に託すなどを実行することはできますが)
「幸せ」を「比較するもの」としていたとしたら、一生幸せになれないでしょう。
金持ちもより上がいますし、最上位の金持ちになったとしても不健康であれば、次は健康な人を羨むでしょう。
また釈迦は下記のように説いています。

世尊は〔答えた〕
「子をもつ者は、子たちについて憂う。まさしく、そのように、牛をもつ者は、牛たちについて憂う。まさに、諸々の依存〔の対象〕は、人の憂いである。依存〔の対象〕なき者――彼は、まさに、憂うことがない」と。

スッタニパータ 正田大観訳

依存するから憂うんよ(CV:千鳥大悟)。
中道の話もめっちゃ良い話のですが、また別の機会に。
限られた時間で、自分にとって善く生きるためにできることが何か考えていく必要があるのではないでしょうか。

社会を支えるために生産性や効率性、経済について考えることも重要です。
昨今は幸福について考えられる面も多くなってきていますが、現状の自殺・うつの件数などを見るともっと個人に寄り添った社会が必要に思います。
逆説的ですが、

幸せな人はそうでない人よりも生産性が平均で31%高く、売上が37%大きく、創造性が3倍高い

https://diamond.jp/articles/-/241002

とのデータもあるようです。
幸せになって生産性も上がるなら、一石二鳥!幸せになるしかない!!

宗教には善く生きるため、幸せに生きるための答えやヒントがあると思います。
生きることがつらい人、悩んでいる人が、この知識を持っていれば何か得られるのではないか?など思います。
これいいこと言ってんな~とか、ああこういうこと注意しとくべきだな~とか、
そういうことも書いていきたいと考えています。
いつかは布教使になってもいいのかもしれません。

自分の宗教観を広げるために、まずはこの本から初めてはいかがでしょうか。

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